筋肉注射とは?

お尻に打つ注射が筋肉注射だということは分かりましたか?
分からない人は「お尻に注射する理由」を読んでね。
それじゃ、なぜ筋肉に注射するのでしょうか?
その理由を大きく分けると次の3つになります。
@ 注射する薬の吸収速度・持続性 A 薬の量 B 薬の性質
注射剤(注射する薬)の吸収速度・持続時間
注射された薬が血液中に吸収され、
血液循環によって体の広い範囲に運ばれ、効果を発揮するまでの時間は、
「どこに注射するか」によって違います。 皮下注射、静脈注射、筋肉注射で比べると・・・
一番早いのが静脈注射。なにしろ直接血管の中に注射するんですからね。
次が筋肉注射。これは筋肉は皮下組織に比べ毛細血管が多いためです。
最後が皮下注射。上と逆で、皮下組織には筋肉よりも毛細血管が少ない
からですね。
吸収速度は、静脈注射、筋肉注射、皮下注射で10:2:1の割合です。
注射剤の効果の持続時間は吸収速度の反対になります。
つまり吸収速度が速いほど持続時間が短くなるということですね。
したがって静脈注射よりも効果を長く持続させたい時は
筋肉注射や皮下注射が使われることになります。
という訳で、筋肉注射は皮下注射と静脈注射の中間の吸収速度、
持続時間を期待する場合に用いられるるんですね。
注射剤の量
注射できる薬剤の量も注射する場所によって違います。
一番多いのは静脈注射、普通は50ml (ミリリットル)まで。
50ml といえば太い注射ですね〜。
看護婦さんが
こんな注射を持って来たら怖くなります。
皮下注射は通常、0.2〜2ml です。
それに対して、筋肉注射はもっと多い量を注射できます。
普通、筋肉注射では1回に5ml くらいまでの薬剤を注射します。
ちなみに"ナースさえこ"さんの「お尻の注射病院」によると
皮下注射=3ml 、筋肉注射=5〜7
ml までということですから、
実際の場面ではもっと多い薬剤を注射することもあるんですね。
私もお尻に10
ml 以上の注射を打たれたことがあります。
結局、皮下注射よりももっと多くの薬剤を注射したい時
(当然注射器も太い)は、筋肉注射を使うということになります。
注射剤の性質
筋肉注射をする理由として忘れてはいけないのが注射剤の性質です。
注射剤には、蒸留水を溶剤(薬を溶かす材料)とする「水性剤」、
油性溶剤を使用する油性剤、
溶剤中に微細粒子を均一に混ぜた懸濁液などがあります。
白く濁った(不透明)の薬液を注射するのは、この懸濁液ですね。
このうち、油性剤や懸濁液は
静脈注射や皮下注射をすることができず、筋肉注射することになります。
婦人科で注射されるホルモン剤はほとんどが油性剤なので
お尻(殿筋)に注射されることが多いようです。
もうひとつ、筋肉注射を使う理由として薬剤の刺激性があります。
注射剤にはpH(酸性、アルカリ性などの性質)、浸透圧などによって
局所の刺激性が強い(つまり痛い!)ものがあります。
筋肉は、皮下組織に比べ神経の分布が少なくて痛みを感じにくいので
そんな刺激性の強い注射剤を使うときは筋肉注射になるんですね。
「筋肉注射=痛い!」
というイメージはここから来ているんだと思います。
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